宮﨑 睦子 (みやざき むつこ)
<詩作品>
冬の花火
どうして
泣くのかな
悲しいから?
いいえ
あなたがとっても
美しいからです
眩しいからです
そして
無力なわたしが
祈ることしかできないわたしが
息をひそめて
ああ 神様
ぼんやり
空ばかり見ていて
ごめんなさい
あなたが
生きる為に
全力で全力で
走り続けているのが
何だか
冬の花火のようで
涙がこぼれるのです
美しい人生
生きることに
夢中だったあの頃
この手を伸ばせば
いつだって
幸せがつかめそうだったあの頃
そこに吹く風は水色
まぶしい太陽に勇気をもらって
夕陽は疲れた体をいやしてくれた
月は星をたずさえて窓辺に佇み
やさしい おやすみをくれた
その頃の全てが懐かしい
今 この場所に立ち
透みきった想いで
生きる意味
を考えている